新聞報道によれば、厚生労働省は30日、2014年に労働基準法などに基づいて立ち入り調査した外国人技能実習生が働く3918事業所のうち、約4分の3に当たる2977事業所で法令違反があったと公表したようです。言うまでもなく、違反事業所の数は、過去最多。

入国管理局と労働基準監督署は、毎日のように、技能実習生を雇っている工場や現場に出向いているらしいので、まだまだ、技能実習生に関する法令違反は、出てきそうです。

法令違反の内訳は、違法に時間外労働をさせていた労基法違反が1010事業所(25・8%)と最も多く、業務の安全配慮が不十分といった労働安全衛生法違反が919事業所(23・5%)ありました。また、時間外労働などへの割増賃金の不払いが698事業所(17・8%)と、違反のオンパレードです。

でも、企業を悪者にしても、この問題は解決しないでしょう。「技能実習制度」という制度自体が、嘘で塗り固めたヒドイ制度なのですから。

法令には、「単純な作業の反復で修得できない技能」でなければ、「技能実習」の対象にならなと明記されているのに、実態は、「単純な作業の反復」ばかり。こういう正々堂々とした法律違反を放置しておきながら、他の在留資格で資格外活動をネチネチいじめるというのは、本当にバランス感覚を欠いているとしか言いようがありません。